vTuber 3Dの壁
vTuber には 2 種類存在していて、2D タイプと 3D タイプが存在する。
2D タイプはお手軽で、Live2D や FaceRig のようなソフトウェアを使えば、誰でも簡単になれる。
ただ、2D タイプの vTuber は、胸から上しかモーションが取り込まれていない場合がほとんどで、正直クオリティとしてはとても低い。
で、今回書こうと思っている対象は、3D タイプの vTuber とする。
そもそも映画やアニメ、ゲームとか、なんでもそうなんだけれど。
3D のモノを、平面の画面を介す必要があるために、編集によって 2D に落とし込むというのは、結構こっけいな気がしていて。
次元を一つ落とすということは、当たり前だけど、その 3D が持つリアリティをぐっと落としてしまうことに他ならない。
ただ、映画やアニメなどについては、3D の一画面を 2D に落とし込むことにより、それが面白さに繋がっているから、さほど違和感はなくて。
例えば、3D の車が走っているシーンが流れたとして、その車を 3 次元的に見たいか?と聞かれれば、まぁ、そんなことはないだろう。
例えば、3D のキャラクターがアイドルだったとして、そのアイドルが踊っているシーンを 3 次元的に見たいか?と聞かれれば、見たい人も多いだろうけども。
アニメと考えるのであれば、あくまで最も良いカットを抜粋して表示していると考えると、アニメとしてはそこまでは求められてはいないんじゃないかな?と個人的には思う。
一方、ゲームとなると、話は変わってきて。
自分はゲームに疎いので、あまり突っ込んだことは書けないのだけれど。
最近の 3D ゲームだと、自由にカメラワークが動かせる。
で、なぜ自由にカメラワークが動かせるゲームが多いのかと言うと、それが求められているからだろうと推察される。
メタルギアソリッドやサマーレッスンあたりがそうなのかな?やったことないので断定はできないのだけれど。
ゲーム内でカメラワークを自由に動かせると何が良いかと言うと、単純に面白さ増すケースが多くて。
今までは決められた 1 画面からしか情報を得ることができなかった、つまり映画やアニメと同じように、それについては受け身な立場であった。
それが主体的に様々な角度から現場を見ることができる、3D が作りこんであればあるほど、それは面白さに繋がると思う。
また、現状 VR は 3D 体験の最先端なわけで。
今まではコントローラを使ってカメラワークや視点を変えることが限界だったことに対し。
ヘッドマウントディスプレイやモーションキャプチャーを使うことによって、自分の動きがそのままキャラクターの動きにリンクし、自分の目線がキャラクターの目線に奪われ、ぐっとリアリティが増すことになる。
で、VR という形が最終形になるとは思ってはいないものの、現在の VR の見せ方が、3D の最も自然な見せ方だと思っていて。
3D を 3D として与える、いかに
一方、vTuber 界隈はというと。
3D で撮影したものを、2D に落とし込んで、動画として公開する流れが当たり前のように行われているけれど。
個人的に、それって vTuber としての良さを全然使い切れていないよなーと思っていて。
生きているのに 3D ということを活かす何かをもっと模索しないと、視聴者はすぐ飽きちゃうよなーと。
一番手っ取り早いのは VR だと思っていて、VR を介して配信を行うとか、自分の目線で、好きなカメラワークで好きな vTuber を間近で見れる。
vTuber の良いところは、視聴者が物理的に触れないところにあると思っていて。
アイドルに対する物理的なセクハラが、vTuber だと起きない、物理的な問題が発生しづらい。
もちろん、スカートの中を見ようとしてきたり、3D モデルの粗を探そうとしてくる人もたくさん出てくるでしょうが、そこを VR 側で阻止してやれれば良いわけで。
何でも OK みたいな状態は生まれないだろうけれども、それでもただ画面越しに動画を見る状態よりは、さらに生が感じられて、コミュニケーションもはかれて、新しい一手になるんじゃないかなーと。
あと、VR もそうなんだけれど、そもそも画面を通して見ることが当たり前の時代が終わってほしいなーと。
例としては、Gateboxのようなデバイス、もしくはそれに準ずる技術が流行り始めるんじゃないかなと思っていて。
初音ミクやキズナアイのライブも似たようなもので、3D を 3D として見れる時代を呼び込まないといけなくて、vTuber の運営会社はそこらへんを頑張ってほしい…!!
3D を 3D として見る側に与える流れは数年前からずーっとあって。
にも関わらず、未だに VR は流行っていないし、画面越しに動画を見る時代は変わっていなくて。
技術的には可能なんだけれど、マネタイズの部分でもう一歩踏み切れていない状況が続いていることが、個人的に悔しいなぁと。
ヘッドマウントディスプレイとか、モーションキャプチャーとかもそうなんだけど、とにかくまだまだ無骨だし、場所もいるし、専門知識もいる。
百歩譲って与える側は頑張れば良いかもしれないけれど、じゃあ見る側に対してみんなヘッドマウントディスプレイつけてねーとは言えないよなぁと。
特に、最近は動画を見る媒体のほとんどがスマホなわけで、いかに手っ取り早くどこでも見れるかが求められている。
普段スマホで動画を見る層がヘッドマウントディスプレイを装着できるかと言われれば、まぁ、考えるまでもないよね、と。
多分おそらくだけど、そろそろ画面越しに動画を見る時代が薄れていくのかなーと思っていて。
いよいよホログラムのような、3D の描画がリアルに行われるようになっていくんじゃないかと思っている。
そこの実用化から、家庭に普及するところまで、なんとかついていきたいんだけれど、一体何年かかるのかなぁ…。
Gatebox、ちょっと気になるけど、150,000 円の端末価格はともかく、月額 1,500 円の維持費がかかるのはちょっとどーかと思った。(小並